四・五十肩、肩関節周囲炎治療

|四十肩の症状|

☑ある日突然肩の痛みが出て腕が上がらない

☑腕が上がらずつり革がつかめない

☑腕が上がらず運転席から駐車券が取れない

☑エプロンの紐が背中で結べない

これらの症状は四・五十肩を疑ってください。四・五十肩は俗称で医学的には肩関節周囲炎、凍結肩といいます。

|原因|

四・五十肩は原因が解明されていません。使いすぎ(庭の手入れがんばりすぎた、草野球で投げすぎた、肩を鍛えすぎた等)の場合もあります。

|症状| 

腕が上がらない。動かさなくても痛い。痛い方を下にして眠られない。肘や首、腕全体が重だるくなる。

|経過|

自然の経過で半年~1年半で良くなっていきます。とても治療が難しい病気です。おそらく他院様でも同じだと思います。安静時の痛みの軽減は可能ですが、動かした時の痛みはなかなか取れません。

 

麻薬を使っても「動かしても痛くない」は相当難しいです。また患側肩を神経ブロックで除痛するには腕全体に神経ブロックする必要があり、半日程度腕が動かなくなります。当院では行いません。

内服が基本です。当然リハビリが大切です。

|治療法|

①内服 

消炎鎮痛薬(いわゆる痛み止めです)、念のため胃薬の服用。安静時の痛みが強い方には弱オピオイドを処方。残念ながら内服で動かしても痛くない程度にする事はとても難しいです。痛み止めが効かない!と思わず、肩の炎症を治す治療薬と思ってください。内服で安静時の痛みはかなり和らぎます。内服は数か月継続と思ってください。


②肩関節ブロック

痛みの強い方、肩関節の動かすエリアが極端に制限されている方にブロックをお勧めしています。

消毒後肩関節の後ろから細い針を刺し、局所麻酔薬とヒアルロン酸、場合によりステロイド剤を注入します。その後院長が肩の受動術を行います。拘縮予防のためです。初診時に即注射ではなく様子を見て進言しています。

③肩関節近赤外線レーザー照射

近赤外線レーザーは局所の炎症を抑えます。肩関節周囲炎は肩の腱の炎症です。レーザーの局所抗炎症作用で治癒を早めます。約10分間照射で危険性なし。週1~2回程度の照射を1~2か月継続。

①~③の組み合わせです