不安症とは

不安症(不安障害)は、日常生活に支障をきたすほど強い不安や恐怖が続く疾患の総称です。代表的なものに パニック症、社交不安症、全般性不安症などがあります。不安は誰にでも起こる自然な反応ですが、症状が慢性化し生活の質を下げている場合は治療の対象になります。

原因

 不安症は単一の原因ではなく、複数の要因が重なって発症すると考えられています。

☑脳内神経伝達物質の変化 — セロトニン・ノルアドレナリンなどの調整異常が不安を強める

☑遺伝的要因 — 家族内に不安症がある場合、発症リスクがやや高い

☑ストレスや生活環境 — 過労、人間関係、災害、病気など

☑性格傾向 — 心配しやすい、完璧主義、対人緊張が強いなど

☑身体的要因 — 甲状腺機能異常、低血糖、心疾患などが不安症状を誘発することもある

 

|疫学|

不安症は非常に一般的な疾患で、世界的にも高い有病率が報告されています。

生涯有病率:日本では約 8〜10%

性差:女性にやや多い

発症年齢:10代後半〜30代に多いが、どの年代でも起こり得る

併存症:うつ病、睡眠障害、身体症状症などを伴うことが多い

症状

不安症の種類により症状は異なりますが、共通して以下のような症状がみられます。

☑強い不安や恐怖

☑動悸・息苦しさ・めまい

☑集中困難

☑予期不安 — また発作が起きるのではという恐れ

☑回避行動 — 外出・人前・電車などを避ける

治療法

不安症は適切な治療により改善が期待できます。治療は症状の程度に応じて組み合わせて行います。

1. 薬物療法

☑SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

☑SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)

必要に応じて抗不安薬を短期間併用することもあります。脳内の神経伝達物質のバランスを整え、不安を軽減します。

2. 認知行動療法(CBT)

☑認知の偏りの修正

☑曝露療法  

☑不安を引き起こす考え方や行動パターンを整理し、適切な対処法を身につけます。

3. 生活習慣の調整

☑睡眠の改善

☑運動習慣

☑カフェイン・アルコールの調整

4. 補助的アプローチ

☑マインドフルネス

☑呼吸法

☑自律訓練法

|まとめ|

当院では、不安症の診断から治療まで、患者様の状態に合わせた個別の治療計画を提案しています。

☑丁寧な問診と評価

☑薬物療法・心理的アプローチの併用

☑生活改善のサポート

☑再発予防のためのフローアップ

不安症は「治りにくい病気」ではありません。適切な治療を行うことで、多くの方が日常生活を取り戻しています。